男性の過食症 ひたむきな親の気持ちが子どもを治す

先日、過食症の息子さんの相談で(最近は男性の過食も多いのです)、中国地方から来所されているお母さんの面接をしていました。

治療は最初が一番大事な時期で、軌道に乗るのが先か、こじれるのが先か、時間との競争です。最初からしっかり頑張ってくださる人達は、軌道に乗りやすく、成功しやすい。一方、最初もたもたする人達は、何ヶ月も成果が上がらないうちに、だんだん、こじれる力が強くなる場合もあります。だから、最初は、我々もとても不安なのです。

この家族の場合は、ようやく軌道に乗り始め、ホッとしているところでした。その時にお母さんがおっしゃった言葉が、新鮮に、私の心に響きました。

「先生、何としてでも、この子を治してやりたいんです」

何十年間のカウンセリング歴の中で、何回、この言葉を聞いた事でしょう。特に、昔はよく聞きました。久々に聞いた、親のひたむきな言葉でした。

「そうそう。その気持ちさえ持ち続けていただければ、たいていの事は解決しますよ」と、今、母親の言葉を思い出しながら、つぶやいている私がいます。

淀屋橋心理療法センター

福田 俊一(所長、精神科医)

淀屋橋心理療法センター メインHP 精神科医日記より

ダイエットで激やせから過食症に。お菓子の過食が止まらない。

ほとんどの摂食障害(拒食、過食)は、ダイエットから始まることが多い。「私もあんなきれいなボディーになりたい」と、あこがれから食事を制限し出す。男性からみた美しい女性の体型を目指すということか。いろんなケースがあるが、わかりやすい例を一つ紹介しよう。

晶子は19才。大学に入ってボーイフレンドもでき、キャンパスライフを楽しんでいた。彼は部活の先輩。ESSの夏合宿で同じグループになったのがきっかけだった。「彼といるときはね、英語で話しするのよ。私がつまったら彼がすぐに教えてくれるの。すごく英会話うまいのよ」。彼の話をするときは晶子の目は輝いていた。

このままでいけば本当に楽しい学生生活になるはずだった。それがなぜこんな「過食症」というやっかいな落とし穴にはまってしまったんだろう。晶子は泣きながら面接室で話してくれた。

ダイエットを始めたきっかけはボーイフレンドの言葉

「私だってそんなに太ってるほうじゃないんです。ちょうどいいかなって思えるくらいだった。それが映画を見に行ったあと、彼が『やせた女の子っていいな』って一言ポツンといったのが耳に残って。そりゃアンジェリーナ・ジョーリーのボディーは最高にきれいだったわ。家に帰ってからもアンジェリーナのウエストや足の細さが目にちらついて。「そうか彼は「やせた女の子が好き」なのか。それじゃもっとやせて彼にもっと好きになってもらいたい」って思ったの」。

食物のカロリー計算にとりつかれだした

ご飯は一杯だけにして、おかずを多めに。お野菜ならいくら食べても太らないだろう。こんな軽い気持ちでダイエットは始まった。しかしこれでは一週間たってもなんの変化もない。

なんとかしなくてはと、次に考えたのは、まず太りやすい食べ物はやめよう。炭水化物を含むごはんやおいもはいっさいとらない。甘ーいチョコレートやアイスクリームなどのお菓子類もダメよ。これでどうだ。一週間頑張ってみた。すると50Kgあった体重が48Kgに。「うわー、体重が減ってる。バンザイ!やっぱり頑張ったかいがあるんだわ」

晶子は今まで味わったことのない快感にとらわれた。自分の意志で自分のからだをコントロールできる。そして彼の好きなやせた女の子になれる。「そうだもっともっとやせてやろう。そしたら彼は私のことをもっともっと好きになってくれるだろう」。そこで目を付けたのが食品のカロリー成分表ののっているダイエットの本。その日から晶子のカロリーとの戦いが始まった。「えーと、ワカメは○カロリーだからよし。ほうれんそうは栄養がありすぎるから白菜にしよう。お酢の物なんかは○カロリーと低いんだな」。こんな具合に毎日の食事がきわめて低カロリーの食事に変わっていった。

体重が7kgも減って、激やせに

一月たったころ、晶子はカロリーの本で確認してからでないと食事が食べられなくなっていた。そしてとうとう電子計りを購入して食べ物を一つ一つはかりだした。心配した母親の「晶子、あんたそれは異常だよ」という声と表情は、うとましく払いのけたいほどだった。

「体重はみるみるうちに減っていって、48Kgだったのが45Kg切り出した。43Kgぐらいになったとき彼がこう言ったの。『晶ちゃん、なんかやせすぎてない?激やせだよ。もっと食べなきゃ』。「何をかってなこと。啓次が『やせた女の子が好き』っていったから、私も頑張ってやせようとしてるんじゃないか。それをいまさら」。むかついて、むかついて晶子は気持ちがおさまらない。

甘い物(お菓子)を突然食べだして、今度は止まらなくなった

頑張ってやせたのに、私のこともっと好きになってほしかったのに。くやしい。なんのためにこんなに苦労してやせたのか。晶子の心の中で何かが音をたてて崩れていった。

やせて味わった晴れ晴れとした快感は、なんとなく遠くの出来事のようだ。お昼ご飯を食べ終えて、ふと目にとまったチョコレート。今までテーブルにあっても「食べてはいけない項目」の一つだったから気にしないようにしていた。それがどういうわけか甘い物が食べたい。「太るからだめ」「いいやん、一つだけなら」「あとで運動すればだいじょうぶ」いろいろな思いがせめぎ合って、晶子はとうとう手をのばした。

もう結果は書くまでもないだろう。この日から晶子のダイエットは崩れてゆき、過食と太る恐怖に悩まされる毎日となったのだ。

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子どもの自傷行為(リストカット):家族療法のカウンセリング治療

まじめで頑張りやさん、甘えやホッとするもの探しでリカバリー

明るく話していた有香が、手首を切った(高一)

「あのね、きょう先生にほめられたんよ。みんなの前で」と、有香はうれしそうに夕食のあと母親に話した。「数学の試験な、一番やってんて」「え、ほんま、よかったやん」「私、がんばるで。今度の試験も」「そうか、えらいな、有香は。がんばりや」。こんな会話を親子で楽しくかわして、有香は自分の部屋へ入っていった。母親はうれしかった。高校に入ってから急に勉強しだした。「○○大学へいくんや」と、将来の希望も話していた。ところがその夜、たいへんな事がおこった。有香が手首を切ったのだ。

母親は有香につきそいながら「なぜこんなことするのか、わかりません」と、おろおろ。あんなにうれしそうに話してたのに、明るくがんばるって言ってたのに。診察を受けた医院で有香は平然として答えた。「なんか切りたくなっただけや。血みたら、スーッとしたわ」。初めてのことで、傷はさほど深くはなかったが、幾筋ものためらい傷が痛々しい。深い心の悩みを感じてというのでもないのか。しらけた気持ちと表情はとりつく島がなかった。

母親の「がんばりや」の一言が引き金に?

診察を受けた医院の紹介で有香はカウンセリングをうけることになった。リストカット(自傷行為)で大事なことは「くり返さないこと」。一度やると二度、三度と切る傾向がある。初めのうちはおそるおそるだが、だんだん大胆になり傷が深くなるので要注意。

有香を引き受けたカウンセラーは、明るい心の裏にある鉛の固まりは何かをさぐっていた。有香は頑張りやさん。勉強も部活も手を抜くということを知らない。できない自分は許せない。こんな気持ちで突っ走ってきた。志望校に合格してから、特にこの思いが強くなっていた。カウンセリングがすすむにつれ、有香の口からぐちとも不満とも取れる発言がこぼれだした。

「お母さんのうれしそうな顔を見たかったんや。良い子にしてへんと、捨てられるって。小さいときから、そんな思いがしみついてた」と。「私、お母さんきらいちがうで。好きや。そやから喜ばせたかったんや。ええ高校に入ったんもそうやし、勉強がんばったんもそうや。けど、お母さんいっつも私にゆう言葉決まってんねん。『がんばりや』や。これ以上がんばれと言うのか、あの夜そない思い出したら頭ボーッとして、なんかわからんようになって」。ようやく有香の心の裏にある鉛の固まりが、溶けだしたようだ。

頑張りやさんに必要なホッとできる息抜き法

「肩の力をぬけるかな。今まではがんばる有香さんだけでしたが、これからはリラックスもできる有香さんも加えていきましょう」と、カウンセラーは有香に語りかける。

今までの有香の生き方が行き詰まってきている。「がんばるか、手首を切るか」という、極端な二者択一の生き方しか知らない。「がんばるのはいいが、無理なく自分の本質を生かしながら元気がでる道を見つけられるか。ホットできる息抜き法がみつかるか」と、この二つが立ち直りの決め手になるだろう。

ホッとできるものさがし」やってみよう

肩の力を抜くといっても、今までずーとがんばるだけのやり方できた子にとって、そう簡単なことではない。英語の勉強をするとか部活でテニスをするとか、がんばってやることは得意だが、エネルギーをつかわずにできることは難しい。「何もしないで、空をボーっと見上げてるって、こんなことでもいいんですが」と、カウンセラーは「ホッとできるものさがし」のこつを話した。

カウンセラーは面接の度ごとに「ホッとできるものは、見つかりましたか」を、くり返して聞いた。「いいえ、まだ」と、答える有香に新たな課題が。「じゃこんどはお母さんと一緒に話しあいながら見つけてきて下さい」。母親との会話を促進して、お互いの親密感を高めようというのがねらいだ。

「ホッとできるもの」は、猫の背中なでること

半月たっての面接は、母親だけの参加であった。有香は面接のあと、母親と話し合いながら自分なりのリラックス法をみつけようとした。「エネルギーを使わないで、なんか気持ちが和らぐもの」・・・・・「お母さん、私にはそんなものないわ」と、有香はいらいら。そこへかわいがっている猫のミーコがやってきた。背中をなでてやると、ゴロゴロのどをならしてからだをすり寄せてくる。「よしよし、ミーコだけやな、私の気持ちわかってくれるの」。有香はなでてやりながら、話しかけていた。そんな様子をみていた母親は「有香ちゃん、ひょっとして、あんたのホッとできるものって、ミーコの背中なでてやることちがう?」。

答えが見つかった。「そうか、これが私のホッとできるものなんか。たしかにそうやな。背中なでてたら、いつのまにか気持ち落ち着いてる」。有香は納得できる発見をしてから、イライラしたり勉強をしたあとは、意識してミーコの背中をなでるようにした。

この発見が有香にゆっくりとした生活のリズムを教えたようだ。有香のリストカット(自傷行為)は、不思議にもその後なりを潜めている。母親の言葉によると、「たまにはリスカしたら、スッキリするやろか」とつぶやくが、実行するつもりはないと話しているらしい。

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うまくいかない就職活動と自傷行為(リストカット)

リストカットをする人はとても繊細な人が多いですね。ちょっとした言葉に傷ついたり、「自分はダメだ」と思いこんだりしてしまいます。ふだんから何事にも一生懸命と取り組んでいるので、少しでも「ダメサイン」が出ると、自分を許せなくなるようです。

ここで紹介する美香は大学3年生。リストカットのカウンセリングに三ヶ月前から通っていました。就職活動もはじまりそろそろ友だちのなかには内定をもらった人も出てきている頃です。「私だけまだ決まっていない。どうして?!」というあせりから、夜にリストカットをしてしまいました。

<次にあげる会話はカウンセリングにやってきた美香と母親、そしてカウンセラーの会話です>(文中カウ=カウンセラー)

カウ:(手に包帯を捲いている美香を見て)またリストカットをしたんだって? あー、だいぶ切ったみたいだね。

美香:はい、えっと、きのうの夜、またちょっと手首切ったんです。

母親:それだけとちがって、頭、壁にぶっつけたりしまして。先生、三ヶ月まえからカウンセリングをしていただいて、だいぶ落ち着いてきたと安心してたんですが。

カウ:えー、切るだけと違って、頭ぶつけたりしたんですか。うん。それは、どんな気持ちの中で手首切ったか、覚えてるかな?

美香:えっとー。就職がまだ決まらなくて・・・

カウ:あせってイライラっとしてたんかな?

美香:イライラっていうよりも・・もう絶望的っていうか、投げやりっていうか。

カウ:うん。うん。なるほどな。うん、そうか。で、その友だちって内定が決まったの?

美香:はい、愛ね、英語が生かせる職場だって喜んでるの。それでうれしそうにペラペラしゃべってて。「へー、よかったね。おめでとう」って言ってたんですけど、なんかだんだん気分わるくなってきて。

カウ:あ、そうか。ちょっと自分と比べてしまったんかな。

美香:自分にすごい苛々して。私は怠け者、なにしてるんや!リストカットで痛い目にあって罰を受けろ!こんな気持ちに追い立てられたみたいになって。

カウ:それで大分やばかった?ドバッと切って血が出ましたか?

母親:今回は5針縫いました。まえは10針でしたけど。

カウ:そうですか。痛かったでしょう。自分に罰ですか。罰を与えないといけないってことないでしょう。いつも一生懸命、取り組む人なのに。

美香:いいえ、ちがいます。私が怠けてるから、ダメなんです。血を見てホッとしました。「あー、これで私は許されるんだわ」って思いました。

 

美香さんと友だちの愛さんは二人ともESSサークルで、英会話を楽しみながらブラッシュアップしていました。頑張りやの美香は誰にも負けないくらい上達して。「私のほうが愛ちゃんより上手に話せるわ」と、仲良しの愛には負けないぞという気持ちが強かったようです。その愛ちゃんが先に決まってしかも英語を生かせる職場ということで、美香はショックを受けたようです。

一つの理由として言えることは、リストカットから治る道筋を歩みはじめたころは、感情の波が激しく非常に不安定になりがちです。今日いいことがあってうきうき気分でも、次の日ちょっとでもひっかかることがあると、ガクッと落ち込んでしまいます。まわりの人間はびっくり仰天で振り回されますが、本人はそこまでの自覚はなくその場その場の気分に左右され、通常では考えられない「手首を切る」という衝動的な行為にでてしまうようです。

家族の人は、本人が明るく話すからとかリストカットしなくなったからといって、安心しないよう気をつけて見ておくことが大切です。

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リストカット克服の本の紹介 過食症からリストカットになったケースも。

リストカットの本の紹介 過食症からリストカットになったケースも。

  • 克服できるリストカット症候群
  • 著者:福田俊一 増井昌美
  • 出版社:星和書店
  • 1,890円(税込)
  • 2011年6月26日

amazon.co.jpからも購入できます。

内容の紹介

「リストカットの謎に迫り、克服への道をともに歩む」   「頑張りすぎ」が止められない、  「相手にあわせすぎ」から抜けられない――

リストカットの背景にある「それぞれの生きづらさ」を、ベテランカウンセラーが丁寧に解きほぐし解決に導くプロセスが書かれています。

なぜリストカットをしてしまうのだろうか。自らを傷つけるというその異様なエネルギーは、いったいどこから湧いてくるのだろうか。そこに見え隠れするのは、頑張りすぎて疲れ切っているのに、また頑張ってしまうという生きづらさであり、それでも必死で生きている彼女たちの姿だ。家族療法の専門家がリストカットの謎に迫り、本人と家族の苦悩を丁寧にほぐし解決へと導く、4つのストーリー。

主な目次

第1章 カウンセリングの現場から見えてきたリストカットの真相

謎と思われたリストカットの世界から、カウンセリング治療を通して真の姿がみえてきた。やがては対応できるケースが増え、カウンセリングの幅が広がった。

第2章 ケースにみるリストカット

  • ケース1:不登校からリストカットへ…くり返される自傷行為  真希(17才 高2)「登校しなければ」というあせりからリストカット
  • ケース2:摂食障害(過食症)からリストカット…職場と父親のダブルストレス      有子(24才 OL)職場ストレスと父親への不満からリストカットを
  • ケース3:激しいリストカットから克服への道  篤子(20才 大学3)ボーイフレンドにふりまわされ、パニック状態でリストカットを
  • ケース4:留学先でリストカットが見つかって  由佳(16才 高2)春の体育祭で活躍した後留学し、現地でリストカットを発症

第3章 リストカット…母親の不安や疑問に答えて

Q1:血のついたタオルやティッシュが娘の部屋に… Q2:リストカットの傷を見つけたとき、どうすれば… Q3:リストカットの傷の手当はどうしたらいいかしら… Q4:子どもが持っているカミソリやナイフは、取りあげていい… Q5:リストカットをしそうな時、親としては外出を控えたほうが… Q6:子どもをカウンセリングに参加させたほうがいいですか… Q7:「リストカットしてやる。死んだら親のせいだ!」… Q8:子どもが「不安で不安でしょうがない」と… Q9:「私は生きてる値打ちがない」「人生の目的なにもない」…

リストカット克服 過食症からリストカットのケースも。

(2)出版を終えて…著者の言葉

■福田俊一 所長・精神科医

私は病院で医師としてリストカットに携わっていたころと、その後のカウンセリングでの治療を含めて約30年がたちました。リストカットはその症状のありようが激しいだけに、現場に携わる人たち――外科医、心療内科医、精神科医、看護師、家族、本人、学校の先生、養護教諭などに、強く『何とかしなければ』というメッセージを投げかけ続きます。誰もが無関心でおれない症状です。私もその一人です。

いろんな解決法がだされてきましたが、リストカットの原因についてはまわりの人たちや本人も納得できるような希望のある説明解釈というのは与えられていませんでした。

本書をお読みいただければリストカットという一見驚かされる現象をみても、建設的に解決できる症状であると理解していただけるのではと期待しています。

■増井昌美 家族問題研究室長・ファミリーセラピスト

年を追って増えていくリストカットのクライアントさんたちを気にしながら、執筆をすすめてきました。そしてやっと本書を手にして、正直ホッとしてます。

本書を読んでいただければ「リストカットは謎めいた行為でもなく、自暴自棄からくる衝動的な行為でもない。もっと本人の現実に根ざした行動であり、解決十分な症状である」ということが理解してもらえるものと思います。その手がかりとしての本書ができあがったという安堵感を感じています。一人でも多くの方たちに読んでいただき、リストカットの真相をわかってもらえたらと思います。

この本はamazon.co.jpからも購入できます。

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福田俊一  精神科医 所長 (摂食障害専門外来 40年の治療歴)

増井昌美  過食症専門セラピスト(摂食障害専門外来 30年の治療歴)

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子育て(育児)と過食症・過食嘔吐 「娘が3才になるまでに治したい」

「娘が3才になるまでに治したいんです!」

結婚して5年になる美香さん(仮名)が摂食障害(過食症)のカウンセリング治療に来所しました。そのときの動機付けが「娘が3才になるまでに、私の過食症を治したいんです。私のマネをして娘も過食しだしたらえらいことだと思って」。

美香さんは娘が生まれてから過食がしにくくなっていました。2才をすぎた頃やってきたおばあちゃんに「ばーば、ママね、おやついっぱい、キッチンで、ミキもほしいな」と言われて、ハッとしました。「もうわかる年齢になってるんだ。あの子がいる前では過食しないほうがいいな」と心に言い聞かせました。

ある日娘はお昼寝をしてると思ってキッチンでこっそりと過食していたら、ドアのかげからジーと見つめている娘に気がついたのです。そのときは心底ドキッとしたそうです。子どもはまだ2才半だから、過食とかはなにもわからないでしょう。「ママなんかおいしそうにたべてるなー」くらいでしょうが。

「食べ物の恨みはこわい」と言います。やはり記憶に残るようなことがあってはいけないと、美香さんはカウンセリング治療を受けて本気で過食症を治す決心をしたということです。

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子育て(育児)と過食症・過食嘔吐

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過食嘔吐・非嘔吐過食の太る恐怖と苦しみ  過食回数を減らす為のアドバイス

「吐けない、太ってしまう、太る恐怖をなんとかして!」

「食べた後、なかなか吐けなくて。時間がかかるから必死なの。苦しくて指をのどに突っ込んで、やっと吐けた。やれやれ」。でもね、体重計にのったらいつも100g増えてるの。あーあ」。

この瞬間から幸代のパニックがはじまる。「今でも太ってるのに、これ以上太りたくない。お母さん、なんとかして」と、母親に泣いて訴える。「だいじょうぶよ、ちっとも太ってるふうには見えないから」と、なだめてもダメ。太る恐怖感はだんだんエスカレートして、幸代は手当たりしだいに物を投げ出す。止めようとする母親にも殴りかかる。「太る恐怖」に追いつめられた幸代は、母親と毎日のようにこんな修羅場を演じている。まるで地獄である。

「どうすればこの太る恐怖から解放されるの?教えて、教えて、教えてよー!」

いままで過食に悩む人たちは、いろんな専門機関を訪れてはこの質問をなげかけてきた。ある医院では「そんなに太ってませんよ。気になるのなら食べるのをやめればいいんです」と言われたこともある。「それじゃ薬をだしましょう」と、安定剤が処方されたりもする。安定剤を飲み続けても、決して太る恐怖から解放されはしないのだが。「あなたのわがままです。止める意思があるなら止められるでしょう」と、突き放された言い方に落ち込んでしまった人もいる。「過食症は脳の病気だから治りません」と、言い切った大学教授の先生もおられる。みんな当センターを訪れたクライアントの口からでたことばである。

「過食で食べる回数はどうすれば減らせるの?」

どうすれば過食嘔吐の回数を減らしていくことができるか。当センターの治療では次のような時に成功しやすいとわかってきた。

  1. 両親の協力をどれだけ得られるか。家庭環境の見直しが必要である。
  2. 本人の心のなかに食以外のことで隠されている暗い気持ち…怒り、悲しみ、モヤモヤはなにか。それをあなた自身が自覚し、言葉で表現できるようになること。
  3. 夢中になれるものがあること。また将来への夢がつかめていること。

言いたいことをきちんと言葉で伝える力を高めよう

とりあえず「食べる食べない」の問題はしばらく棚上げして、こうした家族関係や本人の心をみていくことに焦点をあてる。「私、ほんとうはお父さんにこれが言いたかったんだ」とか「『お母さんのバカッ』って大声で言えて、はじめてすっきりした」。こんな言葉が本人の口から聞けだしたら、最初は言葉が悪くてもだんだんと本人のコミュニケーション能力が高まり相手にきちんと伝えることができるようになっていく。これが糸口になって摂食障害の状態は改善の方向に進んでいくと言えよう。

太る恐怖から脱出するには

「太る恐怖はどうなるの?これを取り除きたいんだけど」と、あなたは言うだろう。太ることばかりに気を取られていても、決して太る恐怖からは解放されない。ふしぎなことに治療の焦点を太る恐怖からはずして、もっと視野を広げた問題をみていき関心の幅を広げていくなかで、しだいに太る恐怖は影をうすくしていくことがよくある。もちろん時間はかかる。しかしゆっくりではあっても、確実に過食症のあり地獄から這いあがっていく自分を感じることができるであろう。

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過食嘔吐・非嘔吐過食の太る恐怖と苦しみ 過食回数を減らすアドバイス

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摂食障害に関する本のご紹介「過食・拒食の家族療法」

過食・拒食の家族療法

過食・拒食の家族療法

  • 過食・拒食の家族療法
  • 福田俊一 精神科医・カウンセラー 増井昌美 摂食障害・過食症専門セラピスト
  • ミネルヴァ書房
  • 2000円
  • 1999年5月(初版)

「過食・拒食の家族療法」 内容紹介

推測「子どもがやせ衰えていく」「娘がかくれて盗み食いを」「食べだしたら自分でも止められない」。過食症拒食症を抱える本人とその家族の悩みは深い。一見簡単にコントロールできそうなこの問題は、実は本人の生きづらさ自分さがしという心の深層に根を張る、成長の節目に待ち受ける落とし穴。本人と家族がともにその節目を乗りこえ、新しい自分になって歩き出すために、本人と家族のもつ力を信じ、支える家族療法を紹介した本である。

  • 微妙ケース1[思春期の過食症:16歳]

食べる事とやせることで、頭がいっぱい ~ 「素直な良い子」から脱皮、自己主張ができだした

  • ケース2[OLの過食症:22歳]

職場のストレスから過食に ~ 仕事にやりがいを見つけるまで

  • ケース3[おだやか家族と過食症:20歳]

家族への気づかいが噛み合わず過食に ~ 両親に言えたいことが、やっと言えた

  • ケース4[いじめと過食症:17歳]

中学時代にいじめられた心の傷から過食に ~ 支え合って親子の信頼を取り戻す

  • ケース5[自分さがしの旅と拒食症:31歳]

やせに生きがいを見いだした十五年 ~ バイト料で両親にプレゼントをするまで

  • ケース6[夫婦の葛藤と過食症:36歳]

家事・育児・仕事と三重ストレスから過食に ~ わずかの気づきと歩み寄りで話し合える夫婦に

著者からのメッセージ

書き終わって感じたこと

「なんと多くの人たちが過食拒食で苦しんでいるんだろ。暗いトンネルから抜け出るきっかけをこの本でつかんでほしい」。そのヒントは症例のなかで何度もでてきますが、みなさんのふだんの生活のなかにいくつも転がっています。それに気づくか気づかないか。過食・拒食にかかる人は個性の強い人。それでいて人一倍の気づかいじょうず。「言いたいこと言えず、腹ふくるるわざなり」と、昔のえらい人が言ってましたね。まさにそのとおり。本書にでてくる人たちのように一度日記をつけてみてください。きっといくつかのヒントに気づくことでしょう。過食・拒食の人たちの特徴の一つに、初診時と終了時の印象がころっと変わるということがあげられます。例をあげてみましょう。

  • 初診では「親に心配かけたくないから、一人で治したいんです」と、うつむいてぼそぼそ。終了時には「私、これから言いたいことぽんぽん言うからね。お父さんもお母さんも覚悟しといてよ」。笑顔でうけとめる両親を前にこんなことを言っていました。
  • 「いつまでこんなだらしない生活続けてるの」「なんにもわかってくれない。お母さんとはもう口きかないから」と、責める母親と毎日が修羅場。それが治療終了を向かえる頃には「私が変わらないといけなかったんですね」「やっぱりお母さんが一番いい」。

いろんな過食・拒食の姿があります。一つ一つみんな違うのがこの症状の現実です。しかし「どのケースにもこうした終わりを迎えてほしい」。家族療法ならそれが可能です。しかも本書で紹介しているエコロジカル・アプローチなら、誰もが取り組めます。本書を参考にして一人でも暗いトンネルから抜け出てください。

* ミネルヴァ書房のHPから本の注文ができます。 http://www.minervashobo.co.jp/

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福田俊一  精神科医 所長 (摂食障害専門外来 40年の治療歴)

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「人の目が気になる」 過食症と うつ・不登校・ひきこもり・リストカット

摂食障害:過食症のカウンセリング治療は、 大阪の淀屋橋心理療法センターhttps://www.yodoyabashift.com)でおこなっています。 TEL: 06-6866-1510 (無料の事前相談があります)

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【どこに行っても見られてるような気がして】

過食症で体重のコントロールが思うようにいっていない人は、どこに行っても「自分を見られているような気がして」仕方ありません。すれ違っても「あの人は私が太ってるって思ったにちがいない」とか、「この人が笑ったのは、私が太ってるからおかしくて笑ったんや」といった思いにとらわれています。「いや、ぜんぜん太ってない。ふつうよ」と言われても信じられず、「太ってる。私は醜い体してる」と信じ込んでいます。本人はこの思いにとらわれて、しんどい気持ちでいっぱいです。だからすぐ近くへでかけるのも、車で送ってもらおうと親に頼んだりします。ここで紹介する直子さんもその一人です。

「知り合いと会ったら嫌だな~」

「同級生がいたらいやだな」とか「人に会わないかな」と言うことを気にしているので、直子さんは駅前の本屋に行くのもためらわれます。「お母さん、本屋まで送ってくれる?」「ああ、いいよ」といった会話がしょっちゅう交わされていました。

過食症になって一年になるのですが、カウンセリングで「直子さんから頼まれたとき、はいはいと受けてしまわずに『近いんだから、自分で行ったら』とちょっと聞いてみて下さい。どんな返事が返ってくるか、行くのがいやな理由を自分でしっかりと言えるかどうかをみていきましょう。これはとても大事なことです」』と、お母さんにアドバイスがだされました。

「本代を過食につかってしまうのがこわいの」

お母さんはさっそく実行に移しました。「送ってあげてもいいけど、すぐ近くやないの。自分で行ったら?」「えー、送ってくれないの」と不満そうな返事が返ってきました。「送ってあげてもいいよ。でもなんでかなーって思ったの」「う-ん、駅前って知ってる人に会うかもしれないでしょ。それがいやなんよ」と直子さんの返事です。「それとね、『本代です』ってもらったお金、『過食』につかってしまうのが恐いんよ」。

直子さんは知っている人に会うのがいやなだけでなく、本代を過食につかってしまうのを恐れていることもわかりました。

この報告をお母さんからきいたカウンセラーは、理由が二つ出てきたことに注目しました。「本人が自分で行くのがいやだからお母さんに頼むのですが、大事なことはなぜなのかその理由が言えることです。直子さんは二つその理由が言えましたね。まずはこれを評価してあげましょう。一つ目は、知ってる人に会うのがいや。二つ目の理由は『本代です』ってもらったお金を『過食』につかってしまうのが恐くて、という直子さんならではの理由も言えました。だんだんと直子さんの頭がクリアーになってきています。これもだいじなポイントです」と、話しました。

「びくびくオドオドしながらそっと裏口から出てきたの」

あいかわらず「お母さん送って」は続いています。しかしだいぶ頼み方にも変化がでてきました。唐突に「送って」だけでなく「こんな理由で送ってほしい。前にこんなことがあったからそれでいやなんや」と状況説明もできるようになってきました。

「今日午後な、国際会館まで送ってほしいんやけど、時間ある?なかにある映画館へ行きたいんや」「うん、ええよ。午後やったら行けるけど」「この前行ったときな、待合いのロビーで藤井さんにバタッて出くわしてしもて。ほら藤井さんておぽえてる?」「ああ、小学校時代おんなじやった子やろ、おぽえてるよ」「それでな、気づかれないようにそっと裏口から隠れてでてきた。いやになる。びくびくオドオドして。なんでこんな私になってしまったんやろ」と直子は嘆いています。

過食症の人は過食症になる以前の自分を知っている人に出会うのを恐れています。「どう思われるだろうか?えらい太ったなと思われるかも。どうしよう。こんな醜い姿なんかとても見せられない」と、こんな気持ちに支配されてしまいます。だから「びくびくオドオド」して、こそこそと隠れてしまうのです。

「そんなに太ってないよ」と慰めても怒ってしまう。

この話しを聞いたお母さんは慰めのつもりで「そこまで気にしなくていいのに。そんなに太ってないよ」と言いました。すると直子さんは「お母さんは私の気持ち、ぜ-んぜんわかってくれへんのやね」と怒って部屋に入ってしまいました。その後も直子さんはおかあさんと口をきこうとはしません。どうしていいかわからないお母さんはカウンセリングを受けにやってきました。

お母さんからいきさつを聞いたカウンセラーは、次のように説明しました。「ここはとても大事なポイントです。お母さんが『気にしなくていいのに。そんなに太ってないよ』と100回言われても、直子さんは受け入れないでしょう。逆に「私はほんとうは太ってるんや。お母さんは私をなぐさめるためにああ言ってるだけなんや」と、疑心暗鬼な気持ちからガードを固くしてしまう恐れもあります。それよりは「直子は太ってることがそんなに気になるんやね。そんなに人の目を大事に考えとったんやね」と、本人の主張を肯定してあげましょう。直子さんの場合はとくに「やせた、太った」へのこだわりがきついので、そうした対応のほうがやせに対するこだわりから脱皮する糸口につながる可能性が高まるでしょう」。

このアドバイスを聞いてお母さんは、直子さんが「やせた、太った」という話しを持ち出したときは、肯定的に受けとめる返事を続けました。やがてこのテーマについての話しは直子さんからだされる回数がグーンと減ってきました。

過食症からの不登校・うつ・ひきこもり

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福田俊一  精神科医 所長 (摂食障害専門外来 40年の治療歴)

増井昌美  過食症専門セラピスト(摂食障害専門外来 30年の治療歴)

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職場・仕事・対人関係のストレスと過食・過食嘔吐

摂食障害:過食症のカウンセリング治療は、 大阪の淀屋橋心理療法センターhttps://www.yodoyabashift.com)でおこなっています。 TEL: 06-6866-1510 (無料の事前相談があります)

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過食症のカウンセリング治療

敦子さんが当センターにやってきたのは4年前、18才のときでした。当時の過食症の状態は、一度に3人前くらいを食べて吐くという過食症行動を毎日3回続けていました。嘔吐だけでは「太るんじゃないか」という不安がつきまとい下剤も使っていました。胃の中がすっからかんになってやっと一息つけるという状態でした。

カウンセリングをスタートして4年がたち、最近では過食嘔吐は2~3日に1回に落ち着き、量的にも1人前ちょっとくらいで終わりにすることができています。この4年の間にパソコン教室に通ったりして実務的なスキルを身につけ、敦子さんはこの春から念願の仕事に出られることになりました。

多少の事では過食をしなくなった

入社して6ヶ月がたち仕事の内容にもようやく慣れてきたころ、敦子さんはうっかリミスをしてしまいました。顧客へ届ける商品を、宛名の書き違いで別の人に送ってしまったというのです。直属の先輩にあたる恵子さんに「ミスは誰にでもあることだから。でもねお客様に迷惑をかけるミスだけは気をつけてね」と穏やかにしかしきっぱりと言われ、敦子さんは「すみません」と平謝りしました。

以前の敦子さんなら大ショックを受けて「なんてことしてしまったのだろう。私ってバカや、あかんたれや。仕事する資格ない」といつまでも自分を責めて、引きずっていたでしょう。今回は働きだして半年という間に何度もカウンセリングを受けて、職場でおきたいろんな出来事への対応を学んできましたので、そこまで自分を責めることはありませんでした。そのおかげで敦子さんは「ミスをしないように、次からは気をつけよう」と、気持ちを前向きにもつことができました。

苦手な上司 職場のストレスから過食へ

敦子さん自身も両親も心配していたのは「職場のストレスがかかってまた過食がひどくならないか」ということでした。職場には敦子さんが苦手なタイプの女性が一人います。大きな声でズバズバ物を言う主任のMさんです。気に入らないことがあると、相手のミスをあげつらうような言い方をします。一度なにかのときにタイミングがあわなくて、敦子さんは一方的に嫌みを言われました。「私はなにも悪くないのに、主任が割り込んでくるからややこしくなったんだわ」とむかつきましたが、敦子さんが謝っておさまりました。表面的には仲直りしたけど、顔もみたくないという気持ちが敦子さんのなかにはくすぶっていました。

その一週間後、敦子さんは主任のMさんと衝突してしまいました。Mさんはパソコンにくわしくて、フロアーの復旧を一手に引き受けています。敦子さんが入力したデータが消えてしまって、どうしていいかわからずMさんに復旧を頼んだのです。Mさんは「あなたがわざと消したんでしょ」と嫌みな言い方をするので、「いいえ、ちがいます。私は消していません」と敦子さんも負けずに言い返しました。まわりにいる人たちがびっくりするくらい大きな声で言い合いになりました。その後顔をあわせてもMさんはあいさつもしません。敦子さんは「ケンカしていても挨拶はちゃんとするのがマナー。社会人の基本だがら」と思いきちんとしています。こんな不協和音の響く職場で、敦子さんは緊張感から疲れ果てストレス倍増。家に帰ると冷蔵庫に突進して、食べ物を口に詰め込むような過食行動が又増えてきました。

カウンセリングを受けて、過食症が改善

敦子さんはカウンセリングを受けにやってきました。事の一部始終を聞いたカウンセラーはつぎのように聞きました。「敦子さんは確実にストレスを解消する方法をいくつ持っていますか?身近で気軽にできる解消方法をいくつかもちましょう」。

次にカウンセラーは敦子さんの過食行動の状態を細かく聞きました。「前は食べることにもっとこだわりが強かったな。『パンは神戸屋でないとダメとか、100kcal以上の物は食べない』とか、いろいろ自分のルールを作らないと不安で仕方なかったぞ。けど今回再発した過食症には、そういういこだわりは見られない。その辺が安心できる材料だ」と、カウンセラーは思っていました。「職場というところはなかなか難しいところでね。上司と正面衝突してもあまり得はないよ。なにか他の方法でやり過ごすことはできないかな。ちょっと工夫してみてごらん。今の敦子さんなら思いつくんじゃないかな」と、アドバイスしました。

苦手な人との直接対決をうまく避けて

それから一月後のカウンセリングで、敦子さんはかなり笑顔を取り戻していました。「主任のMさんには、できるだけ正面からプチ当たらないよう気をつけています」と話していました。小言を聞きたくないなと思ったらわざと二階に行ったりとか、聞いているふりをして右から左に聞き流したりしてしのいでいるとか。言い方にも工夫しながら摩擦の少ない対応の仕方を見つけていっているようです。Mさんとの関係も表だったトラブルもなく、仕事がはかどるようになりました。これに自信を得たのか対人関係について敦子さんから相談を受けることはだんだんと少なくなっていき、仕事の力もついてきました。

職場 仕事 対人関係 ストレス 過食

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痩せたいのに、ダイエットからの過食症 専門家によるカウンセリング治療

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雑誌やテレビのダイエット特集、若い女性に人気があります。ある週刊誌をみていた勝代さんは「いいな、私もやせたいな。ここに紹介してあるダイエットやってみようかな」とつぶやきました。

「ポテチのカロリー(kcal)って意外に高いのね」

週刊誌にはきれいでスマートな女優さんの写真がのっています。その横には食べ物のカロリーを示した一覧表が。勝代さんのよく食べるポテチは90gで501kcal、ハンバーガーは340kcalとあります。「うわー、こんなにカロリーあるなんて!知らなかった。私、太るはずやね」と、勝代さんはびっくりしました。でもつぎの記事には「このダイエットを実行した人は、半年で10kgやせたよ!」とあります。「10kgですって!それってまじ?でもやってやれないことはないな」。勝代さんの目にはスマートな女優さんの写真がちらついてはなれませんでした。

こってりした物が大好きな勝代さんは、158cmで60kgあります。どうみてもぽっちゃりタイブ。「勝代、かわいいよ。やせた勝代より今のほうが似合ってるよ」というクラスの友達の声で、「まいいか。これでも」と思ってきました。でも「やっぱりやせたいな。50kgになれたらな」という気持ちはずーと以前から心の底にありました。それだけに週刊誌に書いてある10kgやせたという魅力的な数字が頭からはなれませんでした。

ダイエットを始めたけれど、かなり強行スケジュール

勝代さんは自分で食事の献立をたて始めました。そばにはカロリーを書いた一覧表をおいています。「朝はパンと紅茶だけ、昼は学食でおうどんだけにしとこうかな」。「我慢できるかな、こんなんで。でもねー、あの女優さんみたいにスマートになりたいのよね。よし、がんばるぞ!」

夜は家族といっしょのメニューですが、ご飯は半分しか食べないと決めました。あっさりしたおかずしか手をつけません。「あら、勝っちゃんダイエット?ちゃんと食べないとね、受験生なんだから」「ほっといてよ、お母さんのこってり料理で私こんなに太っちゃったのよ」と勝代も負けずに言い返します。「いつまで続くかしらね」といった軽い気持ちで、お母さんは勝代のダイエットを見守っていました。

ダイエットからムチャ食いに

それから一月後のことです。「たいへんです。娘がダイエットから、こんどは食べて食べてむちゃ食いしだしました。どうしたらいいでしょうか?」と、お母さんから緊急の相談電話が当センターにかかってきました。無理なダイエットから過食症に落ち入るケースは少なくありません。すぐに対応のアドバイスをだすために来所してもらいました。

お母さんは顔をひきつらせて飛び込んでこられました。カウンセリングを待つあいだも心配でたまらないのか、「ハッー」というため息が聞こえてきます。手を組んだりほどいたり、心のなかの動揺が伝わってきました。

止まらない過食 「お母さん、食べるの止めて!」

カウンセラーはお母さんから家での様子を話してもらいました。

いっぱい食べだしたときに勝代さんは「太るのはいや、怖い。やせたいのに」と泣いて訴えたそうです。でもお母さんはどうしていいかわかりません。「こんな太った体、見られるのいや!学校行きたくない。私なんでこんなになってしまったの。なんも悪いことしてないのに」と、勝代さんは泣き続けていました。

「やっぱリダイエットなんて、ムリだったのよ。1キロや2キロやせたって、反動で食べちゃうのよね。心配しないで。お母さんが摂食障害の専門外来のあるところをみつけたから」と、お母さんは勝代さんを落ち着かせようと一生懸命です。「お母さん、なんとか食べるの止めてよ、太ってしまう!」と勝代さんはわめき続けていたということです。

家に食事以外の食べ物を置かないように

カウンセラーはお母さんに、とりあえずの対処法をつたえました。

カウ:家に食べる物はおいてありますか?食事の材料以外でも。プリンやお漫頭とかの類ですが。

母親:はい、アイスクリームや甘いものが大好きで買ってくれと騒ぎますので、いつも買いおきしてあります。

カウ:まずそれを控えてください。食べ物を食事意外あまり家におかないようにしましょう。これは緊急対応ですので、これで食欲がおさまるというわけにはいかないかもしれませんが。できるだけ早く勝代さんとごいっしょにおいでください。

母親:わかりました。娘を説得して連れてまいります。よろしくお願いします。

カウンセラーの具体的なアドバイスに信頼感を得て、お母さんはホッとした気持ちで家に急ぎました。

摂食障害専門外来でカウンセリング開始

お母さんは淀屋橋心理療法センターから帰ると、すぐに勝代さんを説得にかかりました。「ダイエットから摂食障害になる人が多いって、教えてもらったの。摂食障害にはね、食べて食べてとまらなくなる過食症と、太る恐怖から食べられなくなる拒食症があるんですって」。「じゃ私は過食症のほうやね」「まだそうとはいいきれないけどね、早く専門家の先生に相談したほうがいいみたい。しろうと判断はまちがった方向にいく恐れがありますって言われてたわ」。

勝代さんは薬を飲むということに抵抗感がありました。お母さんは「そこは薬ではなくカウンセリングで治すところなのよ。摂食障害専門外来があるし、よく話をきいてくださるから行ってみない?」と、すすめました。勝代さんは食欲を自分ではどうすることもできず、お母さんと一緒なら行くことを受け入れました。こうして勝代さんのカウンセリングがスタートしました。

ダイエットからの過食症(摂食障害)

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止まらない過食とお金(過食の費用)

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過食症の子どもについては、「親のお金を盗む」という理解できない行動にでることがあります。しかしこれも食べたくてたまらない衝動がなせる技であることが多いのです。頭ごなしに叱らずに、理解の気持ちをもって、話し合えるといいですね。

1)「あら、私の貯金箱、どこへいったのかしら?美穂知らない?」

「500円玉が手に入ったら貯金をする」と決めていたお母さんがいました。赤いポストの貯金箱で、「ずいぶんたまったなー。いくらぐらいあるかな。楽しみだわ」と、手にとってはその重さがうれしくて。ところがある日そのポストが見あたりません。「あれ、どこへ行ったのかしら!?どこかに置き忘れたのかな」と、思いながら忙しさに探すのを後回しにしていました。

「美穂ちゃん、おかあさんのポスト知らない?500円玉貯金してたでしょ、あれよ」「えー、そんなもん、知らないよ」「えー、知らないってことないでしょ。あの赤いポストのよ」「知らないったら知らないよ!」。

こんなやり取りがあってしばらくして、今度はお父さんから声があがりました。「おーい、母さん、俺の背広の内ポケットから、お金ちょいどりしなかったか?」「なーに、人聞きの悪いこといわないでよ。ちょいどりですって?そんなことするわけないでしょ」。

2)さわがず落ち着いて状況を見極めましょう

過食症の子どもを持つ家庭では、「お金がなくなる」ということがときどきあります。そんな大きな額のお金ではないのですが、ちょこちょこあると親としてほっておけません。でも大声をあげて犯人さがしをするのは、すこし待ちましょう。

過食症の子どもが、食べたくてたまらずつい親のお金にてを付けるということがあります。食欲にスイッチが入ってしまって、食べたくてたまらなくなるともう理性ははたらきません。食べ物を求めて家中あちこち探しまわります。食べる物がなかったら買いに走ってでも食欲を満たそうと必死です。そのとき買うお金がなかったらどうする?我慢することができず、目についた貯金箱や背広のポケットのお金に手がのびることもあるのです。

3)ピンチをチャンスに・・・過食症の費用について話し合うチャンス

「うちの子がお金をぬすんだりするなんて」と、母親の嘆きをなんどか聞いたことがあります。しかし過食症の子どもの気持ちもしっかりと聞いてあげましょう。親子で過食症について本音で話し合う良い機会だととらえて。

落ち着いて問うていくと、子どもも観念したように話しだすことがよくあります。「食べたくて食べたくて、がまんできなかったの」と、涙をこぼしながら正直に話す子もいます。そんなときは「そうか、つらかったんやね。わかったよ」と、理解を示す言葉をかけてあげましょう。落ち着いて話しかけてもらうと、子どもはたいていポツポツとでも本音を話しだすことがよくあります。親のお金に手をだすほどまで、過食症の衝動が迫ってきていることに気がついてあげましょう。過食の費用としていくらか別に渡す必要があるのか、お小遣いの値上げですむのか。親子で過食症について、本音で話し合う機会がやってきたととらえて、落ち着いて話し合うことが大切です。

しかし中には親が甘い顔をすると、どんどんエスカレートする子どももいます。そんなときには、ピシッ!と叱らないといけない時もあります。

それでも良い対策がとれない場合は、摂食障害の専門家に相談しましょう。しろうと判断で取り組んでいると、症状がこじれていく恐れがあります。専門家を交えた何らかの対策が必要です。常識や正論でかたづけようとしても、症状は良くなりません。摂食障害の専門家に相談しながら、一番いい手だてをみつけていくことが症状がこじれない秘訣です。

過食症とお金(過食費用)

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過食症治し方(大阪):母親に娘への対応をアドバイス

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清美(25才)は、過食症にかかって7年になる。病院の精神科に3度入退院をくりかえしたが過食症は治らず、その後はひきこもり同然の生活を送っていた。三年前の春、当センターが出した本「過食・拒食の家族療法」「過食症と拒食症ー危機脱出の処方箋」の2冊を読んで来所した。

「親にアドバイスをくれる所」、これが来所の決め手

「今までの所と、ここはちがうなって感じました。強制しないっていうか、食べる食べないを任せてくれるっていうか」と清美。「本を読んで、親にどうしたらいいかをアドバイスくださる所って印象があって」と母親。「遠いけれど、行ってみよう」と決心した気持ちを、二人はこう話してくれた。「いろんな所へ行きました。病院、心療内科、カウンセリングセンターなどです。子どもに『ああしたらいけません。こうしたらいけません』という指示はでても、親にたいしてはなにも言ってもらえませんでした。家に帰って「この子のために、母親としてなにをどうしてやったらいいんだろうと、いつもわからなくて困っていました」と、母親は話した。

過食症とひきこもり

清美の過食症は決して軽いとはおせじにも言えない状態だった。18才で食べ吐きがはじまって、19才のころからひきこもりになって、毎日4~5回の食べ吐きをくり返している。体も歩くのがやっとというくらい細く弱々しい。

「頑張って通います」と、母親は力強く答える

「過食症になって7年がたっていますね。いろんな治療を受けられて、もしかしたら『もうなにをしてもだめだ』というお気持ちになっておられませんか?」と、念のためセラピストは聞いてみた。長期化したケースによくあることだが、本人は「もうあかん、なおらへんわ」と自暴自棄になっていたり、親のほうも疲れはててしまって、途中で治療をストップせざるを得ない状態になることがよくあるが、清美の母親は「頑張って通います」と力強く答えた。これが、現在は元気に活躍している清美が当センターに初めて来所した時の話である。

過食症の娘と母親

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中学生、高校生と過食症・過食嘔吐・吐かない過食

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「いつも人に合わせてしんどい私。」

今朝はまたとくべつ寒い朝でした。歩いてくる公園の道沿いには霜もおりていました。オフィスの窓からみえるイチョウの木もすっかり裸になって、寒そうに立っています。「おはようございます」と、カウンセリング室のドアを勢いよく開けました。そこには過食症で来所の晶子さん(高校一年)とお母さんが座って待っていました。

「行きたくないのに、『うん』って言ってしまう自分がきらい」

「晶子さん、どうしましたか。泣いたりして」と、セラピストは声をかけました。「はい、先生、コンサートに行きたくないって泣いてるんです」と、お母さんが晶子さんに代わって答えます。どうやらクラスの友人に次の日曜日、アンジェラ・アキのコンサートにさそわれたようです。ほんとうは予定が入っていて行きたくないのに、「うん、行く行く」と、快い返事をしてしまったといういきさつでした。

友人:私、アンジェラ・アキ、だいすきやねん。あの声が清らかでなんともええよな、晶子。晶子も好きやろ。

晶子:え、あー、アンジェラ・・・うん、好き、私も好きやで。

友人:そうやろ、やっぱりな。チケットあんねん。一枚あまってるんやで。行こうなコンサート。来週の日曜日やねん。

晶子:うん、行く行く。楽しみやわ。

友人:これできまりっ。あー、よかった。やっぱりあっ子やな。OKしてくれるって思ったわ。

「もうええねん、思いっきり食べて吐いたら、スッとしたから」

このように晶子さんはその時のいきさつを泣きながら語ってくれました。「ほんまは、私、彼と図書館でいっしょに勉強する約束やってん。けどそんなこと言えへんし。あわせといたほうがええと思ってイエスゆうてしもたんや。あとでしんどーくなるけど、その場はスムーズにおさまるから。あとでなんでことわらへんかったんやろって、自分に腹がたって。私って、いつもこうや。自分がきらいや」と、晶子さんは言いました。そしてこうつけ加えました。「もうええねん、思いっきり食べて吐いたら、スッとしたから」と。

小さいころから「合わせる自分」ばっかりだったと

お母さんから「晶子はピンクがよくにあうね」と言われると「そうかも・・私、ピンクがね」と思ってしまう。「お魚はやっぱり煮たほうがおいしいね」って言われると「そうやね、煮魚がおいしいね」と答えていた。そんな人にあわせる自分が良い子だと思いこんでいた。中学三年のときに過食症を発症していらいずーと、そんな自分に「なんかおかしい、もやもやするけど、しっかりつかめへん」と、イライラしていた。

淀屋橋心理療法センターの摂食障害専門外来でカウンセリング治療を受けはじめて、少しづつ「もやもや」「イライラ」の正体が見えてきたようです。

母親は「友だちからさそわれて、イヤなら『行きたくない』ってはっきり言えばいいのにと、思うんですけど」と言います。「そんなこと言ったって。お母さんはすぐ簡単に結論ばっかり言って。できひんって言ってるのに」と、晶子さんは怒りをぶつけます。「晶子さんはまだ自分がしっかりつかめていないから「ノー」がだせないんですね。つい「行こう、行こう」と、あわせてしまって。まだ自分の色をうまく出せないから「どんな色にも染まります」みたいになってしまうんですね」と、セラピストは助け船をだしたました。

心のつぶやきを言葉で伝える練習を

カウンセリングでは、晶子さんの心のつぶやきを言葉で伝える練習をしていきました。

◆セラピスト:晶子さんは、長いヘアースタイルのほうが似合うね。

晶子:私、ショートカットがほうが好きなんです。

◆セラピスト:そのワンピースすてき。晶子さんはピンクが似合うよ。

晶子:そうですか。でもほんとうは、モノトーンが似合うと思ってるんですけど。

◆セラピスト:冬空ってさむそうやね。やっぱり春のあたたかい空のほうがいいよね。

晶子:いえ、私は冬のきびしい寒さが好きなんです。顔に冷たい風を感じながら歩くと身が引き締まって。

◆うまく自分がつかめないときは「きょうはね、ちょっと気分が悪いの。ええ返事できひんかも・・・ごめんやけど」とかで、やんわりと切り抜ける練習もしました。

晶子さんは、だんだんしっかりと自分の好みが言えるようになってきました。「お母さん、お魚はやき魚にしてね。わたし煮魚より焼いたほうが好きやねん」とか「セーターね、黒にした。黒のトックリセーター。とう似合うやろ」と。

半年たって、過食の回数がグーンと減って

カウンセリング治療をスタートして半年がたちました。晶子さんは、いままで一日3回は過食をせずにいられなかったというのに、今では二日に一回くらいの過食に減ってきています。食べ方も信じられないくらい落ち着いて食べられるようになったと、お母さんから報告がありました。

晶子さんは「私、過食症になってわかったことがあるの。それは『人に合わせすぎてはいけない』ってこと。合わせることも大事やけど、ムリをしたらいけないってことを学びました」と、しみじみと語ってくれました。

ストレス、イライラ 過食症 過食嘔吐

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止まらない過食症・過食嘔吐・非嘔吐過食克服のきっかけ

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過食症のカウンセリング治療を受けに来所されている前田さん。長女の美咲さん(14才)が食べ吐きをくり返すうち、不登校になってしまいました。他県からお母さまが熱心に通われています。

中学生の美咲さん(過食症)が初めて来所

「先生、こんにちわ。イチョウの葉っぱがこんなに黄色くなって」と、お母さまが手いっぱいの葉っぱをみせてくださいました。高速バスを下りて緑地公園を通り抜けてくるとき、あまりにもきれいな秋色の葉っぱをひろってこられたようです。受け取りながらふとお母さまの後ろをみると、女の子が立っています。「美咲です。初めてきました。『今日は私も行きたい』言いまして」と、お母さまが紹介されました。

「ヘヘヘーッ」と、照れ笑いしながら美咲さんは「よろしくお願いします」と、ちょこんと頭をさげました。

「カウンセリングに通うお金あるんなら、私にちょうだい」

美咲さんは、お母さまがカウンセリングに通うことに反対だったと聞いていました。「そんなお金あるんだったら、私にちょうだいよ。食べたくてお金ほしいんだから」と、いつもお母さまを困らせていました。それがカウンセリングの回数が重なるごとに、だんだん変わってきました。「お母さん、今度いつカウンセリングに行くの?」とか「気をつけて行ってらっしゃい」とか、声をかけてくれるようになりました。

「お母さん、私の話よく聞いてくれるようになった」

「美咲さん、はじめまして。いやー、びっくりしましたね。きょうはどうして来ようっていう気になったの」と聞くと、美咲さんは次のように話してくれました。「あのね、はじめはいやだったの。お母さんがカウンセリングに行くの。私のことあれこれしゃべられるのいやって思って。でもお母さん、だんだん変わってきた。私の話しよく聞いてくれるようになってきて、うれしかった」と、小さいけれどはずむ声で言いました。

止めたいのに、止まらない過食

「お母さんに『そんなに食べるの、やめなさい』とか『吐くの、もったいないじゃない』とか言われて。自分でも過食・嘔吐はいけないことだとわかっていても、止められなかった。だからそう言われるのがとてもいやだったの」と、美咲さんは話をつづけた。

うれし涙が頬をつたって

「それがカウンセリングを受けだしてから変わってきた。あれっ!て思ったの」。「お母さんが『過食は、つらいよね。ほんとうにつらいんだよね』って、私を見て言ってくれた。はじめは信じられなかった。でも『止めたくても止められないんだよね、美咲ちゃん』って。あー、私の気持ちわかってくれてるんだ」って思ったらすごいうれしかった」。

「それで私もカウンセリングに行ってみたいなって思うようになりました」と、話す美咲さんの頬にはうれし涙がつたっていました。

止まらない過食・過食嘔吐

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