男性の過食症 ひたむきな親の気持ちが子どもを治す

先日、過食症の息子さんの相談で(最近は男性の過食も多いのです)、中国地方から来所されているお母さんの面接をしていました。

治療は最初が一番大事な時期で、軌道に乗るのが先か、こじれるのが先か、時間との競争です。最初からしっかり頑張ってくださる人達は、軌道に乗りやすく、成功しやすい。一方、最初もたもたする人達は、何ヶ月も成果が上がらないうちに、だんだん、こじれる力が強くなる場合もあります。だから、最初は、我々もとても不安なのです。

この家族の場合は、ようやく軌道に乗り始め、ホッとしているところでした。その時にお母さんがおっしゃった言葉が、新鮮に、私の心に響きました。

「先生、何としてでも、この子を治してやりたいんです」

何十年間のカウンセリング歴の中で、何回、この言葉を聞いた事でしょう。特に、昔はよく聞きました。久々に聞いた、親のひたむきな言葉でした。

「そうそう。その気持ちさえ持ち続けていただければ、たいていの事は解決しますよ」と、今、母親の言葉を思い出しながら、つぶやいている私がいます。

淀屋橋心理療法センター

福田 俊一(所長、精神科医)

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